2018年7月9日月曜日


「コンピュータ犯罪に関する白浜シンポジウム」の思い出

                                                          帝塚山学院大学情報メディア学科特任教授 中野秀男


2018527



19975月に始まった白浜のコンピュータ犯罪シンポジウムも時代の流れで名称も変え、コンテストも併設されるなど益々盛んになっている。事務局の臼井さんから思い出話を書いて欲しいと言われたので、今年も過去招待講師として招待されたので、そのお礼も兼ねて、過去のメールやパワポを探し出しながら書いてみたい。シンポ以外に話を盛ってねと依頼されたので、中野流でパラパラと書いてみます。


このシンポジウムでは第1回目から出ていて、過去のメールを調べてみたら1998年の当時JIP’(日本電子計算)の臼井さんのしかなくて、1997年の最初は口頭で頼まれたようです。当時、SEA関西という活動を臼井さんなどと一緒にやっていて、その臼井さんから白浜でコンピュータ犯罪関係のシンポジウムを和歌山県警などと一緒にするので講演で協力して欲しいというのが始まりでした。聞けば和歌山県警のシステムをJIPが担当したそうで、その縁で何か面白いことをやりたいと、きっと宴席で決まったのでしょう。


<当時のホテルシーモアのロビー>


臼井さんとは、いずれSEA関西30+1周年という記事を書くつもりでその中で詳しく書くつもりですが、その記録だと1986115,6日に都島のリバーサイドホテルであった第8UNIXシンポジウムで初めて出会っています。SEA関西でいくつか分科会を考えられておられたようで、ちょうど面白い先生を見つけたと思われたのでしょう。その後、多くの分科会を作っては、ほぼ毎月以上に勉強会をやっては、宴席をするという日々でした。その流れの中で臼井さんが中心となって白浜のシンポジウムが動き出したようです。その後、臼井さんは関西電子共和国や平成貴族の会へと動き、私はSEAの代表幹事やインターネットの方へ動き出しています。



<記念すべき第1回での講演>

さて、最初の講演のタイトルは「インターネットと暗号」のようでした。確定的でないのはパワポがあまりに古くて読めないのですが、暗号関連だったようでした。講師なので参加者名簿が欲しいと聞いたら出せないということで、後で聞いたら参加者は250名だが150名が警察関係と言われて、ふむと思ったのが最初の感想でした。これを機に私も警察関係者と親しくなって、大阪府警のハイテク犯罪(最初はこう言ってました)の協議会の顧問を頼まれたり、京都府警で講演を頼まれたりしている。徐々に警察には生活安全担当という人たちがいるのを知ります。

<公演中の中野先生>


1998年の2回目の依頼はメールで残っていて、臼井さんから「温泉に来ませんか?」というメールで、ナイトセッションをするので、IIJの深瀬さんと話してもらえませんかというものでした。アルコールの入ったセッションで、随分好き勝手言った記憶がありますが、記憶が残ってないので実際には結構危ないことを言ったような気がします。このナイトセッションは今でも活発に引き継がれているようで、嬉しい限りです。以後、ナイトセッションも岡村弁護士(以下、普段、岡村さんと呼んでいるので、岡村さんで)も参加されて、個人的にも法曹界の方と知り合いになれました。その時、岡村さんから言われてよく覚えているのは「私と同じ年代でITに詳しいのは法曹界では3人しかいないので、若い世代で増やしていきたい」という言葉でした。これが2002年の情報ネットワーク法学会の設立につながって行くようです。

脇道にそれますが、セキュリティのシンポジウムは学会では当然ながらやっていて、私も大学の人間なので、電子情報通信学会のSCISでは、1999年に神戸国際会議場の幹事として運営側で参加しています。たまたま大阪市大でやったSEAのシンポジウムで、PGPZimmermannさんを呼んだ時に知り合った牧野弁護士を基調講演の一人としてお呼びしたら、辻井先生から、なんで中野さんはこんな人を知っているのと言われたことをよく覚えています。情報処理学会ではCSSがセキュリティのシンポジウムであり、CSS2002を大阪市大の学術情報総合センターで引き受けました。この時は基調講演を岡村さんに頼みましたが、都合が悪いということで、まだNiftyだった鈴木正朝さんにお願いしました。StreamWorksで中継したのも懐かしい思い出です。岡村さんもネットを通して視聴してましたと後で言われました。CSS2002では予想以上に当日の参加者があって予稿集が足りず、100万円ぐらいの黒字を出しました。報告書をみると参加者は194名でした。

<ナイトセッションの様子>

さて、話を戻して2001年は深瀬さんと岡村弁護士と私でナイトセッションをやりました。会場はコガネイベイホテルですね。

(1)踏み台にされた事例とその対策

(2)内部犯行の事例とその対策

(3)未定

が事前にもらったテーマで、私は内部犯罪とその対策を頼まれています。発表パワポも残っていて、この時、初めて「まず技術で守る」「次にまだまだだけど法律や規則」「時間がかかるけど教育、倫理、モラル」「そして保険もあります」と書いていますね。今は法律が追いついて来て、捕まったら有罪になって危ないよと学生には何度も言っていて、このシンポジウムの息の長さを感じます。後日の事務局からのメールを見てみると、ナイトセッションの話はテープ起こしされて、チェックが入って公開されているようです。

2001年のナイトセッションのレジュメのやり取りのメールが残っているので見てみると、原稿の受け渡しは当時和歌山大学助教授の上原さんでした。2003年にもナイトセッションに登場しており、このあたりから大阪市大で社会人大学院を立ち上げたり、KOFも始めているので、しばらくは白浜と疎遠になったようです。

懐かしい思い出を思い出しながら、このようなことを書き残すのも古い人の役目だと最近は思っています。今回のシンポジウムでは倫理が語り始められているので、徐々にながら解決に向かっているようですが、倫理は100年かかると当時は思っていたので、あと80年かなという気持ちがいいのかなとおもいます。

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